記事の引越しから漏れていたのでサルベージ。

Ruby on Railsを使ってある程度大きめのアプリケーションを作るようになると、ごく稀に「Lost connection to MySQL server during query」というエラーが発生するようになる事があります。

この問題については、yuguiさんの記事 「Lost connection to MySQL server during query」 に詳しいです。

結局のところ、はっきりとした解決策も見つからず、ごく稀なので放置気味になっていたのですが、先日解決策を見つけたので改めて紹介します。

解決策:

mysql_retry_lost_connectionというrubygemを使うことで、コネクションのLostが発生した場合に、自動的に再接続を試みるようにActiveRecordの挙動を修正することが出来ます。

詳細はこのGemの作者のTylerさんの記事 「Saying goodbye to lost connections in Rails」で説明されています。

使い方:

# sudo gem install mysql_retry_lost_connection

を行い、config/environment.rbの中でrequire 'mysql_retry_lost_connection'をすればOK。 rails 2日ほど使ってみたところ、このGemを導入してから一度もLostConnectionのエラーが発生しなくなりました。このGemが効果を表さない場合もあると思いますが、Lost Connectionでお悩みの方には朗報ではないかと思います。

See Also

posted by Png genki on Wed 21 Nov 2007 at 13:30

記事の引越しから漏れていたのでサルベージ。

RubyInsideで紹介されていたUsing Omnigraffle to visualise Rails model associationsに触発されて、 Model同士の関係をグラフで表示するプラグインを作ってみました。

こんな感じのグラフを表示します。

使い方は、まずプラグインをインストールします。

$ ./script/plugin install http://svn.labs.drecom.jp/rails/plugins/trunk/model_graph
このプラグインはControllerジェネレータになっているので、次のように ModelGraphを表示するControllerを生成します。
$ ./script/generate model_graph
これによってModelGraphControllerが生成されるので、あとは'/model_graph'にアクセスすれば、上図のようなグラフが表示されます。もちろんGraphVizに依存しているので、事前にインストールしておく必要があります。

オリジナルの実装に加えて、app/models以外の場所に存在するすべてのModelの関係を表せるように改良してあります。

デフォルトのURLマッピングを削除している場合は、routes.rbにmodel_graphコントローラのindexアクションにマップするURLの記述を追加してください。

map.connect 'model_graph', :controller => 'model_graph'
ジェネレータプラグインなので、不要になったら
$ ./script/destroy model_graph
を実行すれば削除できます。

デフォルトではPNG形式の画像が出力されますが、'/model_graph?format=svg'のようにフォーマットを指定する事で、GraphVizがサポートするpng、gif、jpeg、svgの4種類の形式で出力する事ができます。

posted by Png genki on Wed 21 Nov 2007 at 13:16

記事の引越しから漏れていたのでサルベージ。

secondlifeさんの記事 に反応して後で書こうかなあと思っていたら、大分時間がたってしまいましたが、めげずに書いてみます。

1. p/pp
こちらはRailsに限らず良く使われている方法ですが、RailsではWebサーバをフォアグラウンドプロセスとして立ち上げた状態で使う感じになります。
   1  $ ./script/server
p/ppに慣れている人にはわかりやすくて良いと思います。

2. logger.debug
さて、続いてlogger.debugを使う方法です。
   1  logger.debug "something interesting information"
p/ppの代わりにlogger.debugを呼ぶ事で、結果がlog/development.logなどのlog/$RAILS_ENV.logファイルに書き出されます。 書き出されたファイルを、
   1  $ tail -f log/development.log
しておくと、p/ppでデバッグする時と同じような感じでデバッグ出力を見る事が出来ます。また、出力結果はlogファイルとして残っているので、後で参照する事もできます。
3. script/console
script/consoleは、実行時にデータベースの中身がどうなっているかを知りたい時に非常に便利です。script/consoleコマンドを実行すると、Railsの環境を読み込んだ状態でirbが立ち上がるので、ActiveRecordを使ってfindしたりcreateしたりdestroy_allしたり、好きなようにDBをいじる事ができます。本当に素晴らしい機能ですね。

4. script/breakpointer
script/consoleはとても素晴らしいのですが、アクション実行中のsessionの状態を調べたりするのには使えません。そんな時は、script/breakpointerを使う事ができます。
   1  $ ./script/breakpointer
まず、あらかじめbreakpointerを立ち上げておきます。続いて、状態を確認したい場所にbreakpointを仕込みます。
   1  class FooController < ApplicationController
   2    def bar
   3      # something
   4      breakpoint
   5      # something
   6    end
あとは、ブラウザからアクセスしてbarアクションを実行すると、待ち受けていたbreakpointerでirbが立ち上がるので、必要な情報を自由に閲覧・操作する事ができます。
5. better rails debugger
script/breakpointerはとても便利ですが、ステップ実行が出来ないという問題があります。 実際にステップ実行がどうしても必要という場面はあまり無いのですが、あればあったほうが便利ですね。そんな時は、ruby-debugというGemを使います。 これは前回のRails勉強会のときにyuguiさんから教えていただいた方法なのですが、まずはruby-debugをインストールします。

   1  # gem install ruby-debug
次に、ブレークポイントを仕込みます。
   1  class FooController < ApplicationController
   2    def bar
   3      # something
   4      debugger
   5      # something
   6    end
あとは、p/ppデバッグをするときのようにWebrickやMongrel等のWebサーバをフォアグラウンドで立ち上げ、目的のコードが実行されるようにブラウザからアクセスします。 すると、Webサーバのプロセス上でdebug.rb(と似たような感じのもの)が立ち上がるので、通常のrubyスクリプトを デバッグする時と同じ要領でデバッグを行う事ができます。
6. test/autotest
Ruby on Railsでは、テスト用のフレームワークがはじめから使える状態になっています。 テスト駆動開発では、テストを書いてから実装を書きますが、適当な動作検証用のコードをテストとして書くことで、デバッグに使う事もできます。この際、毎回テストをrakeコマンドから実行するのは時間が掛かるので、ZenTestのautotestを使うのがお勧めです。 autotestを使うと、編集されたファイルに関連するテストだけを実行してくれるので、rakeコマンドを実行するよりも軽快なレスポンスが得られます。さらにredgreenを併用すると気分良くデバッグを行う事ができるのでお勧め。
7. tail -f log/development.log&; autotest

最後に、僕が今使っている方法を紹介します。 開発用とは別に一つターミナルを立ち上げて、RAILS_ROOTで以下のコマンドを実行。
   1  $ tail -f log/development.log&; autotest
こうしておくと、プログラムやテストコードを編集した時はautotestの出力が表示され、ブラウザからアクセスした時にはロガーの出力が表示されます。 基本的に両者が同時に行われる事は無いので、一つのターミナルを有効利用する事ができておすすめ。

というわけで、Railsでデバッグを行う方法の紹介でした。

posted by Png genki on Wed 21 Nov 2007 at 12:38

記事の引越しから漏れていたのでサルベージ。

RubyGems パッケージの作り方 - rubyforge 登録まで

僕はまだRubyForgeにGemを登録した事がないので、secondlifeさんの記事はとても参考になりました。蛇足感もありますが、多様性は善という事で、HoeというGemを使ったもう一つのRubyGemsパッケージの作り方を紹介します。

Hoeは、Seattle.rb Projects による一連のプロジェクトの中の一つで、やはりnewgemと同じようにRubyGemsの作成を簡単にしてくれるGemです。

Hoeを使ってGemを作る流れは、

  1. sowコマンドでGemの雛形を生成
  2. 雛形を元にGemを作成

という感じで、非常に簡単です。具体的に簡単なGemを作る方法を紹介します。

まずはHoeをインストールしましょう。

# gem install hoe --include-dependencies

そしてGemの雛形を生成します。

   1  $ sow sample
   2  creating project sample
   3  ... done, now go fix all occurances of 'FIX'
   4  
   5    sample/Rakefile:9:  # p.summary = 'FIX'
   6    sample/README.txt:2:    by FIX
   7    sample/README.txt:3:    FIX
   8    sample/README.txt:7:FIX
   9    sample/README.txt:11:* FIX
  10    sample/README.txt:15:    FIX
  11    sample/README.txt:19:+ FIX
  12    sample/README.txt:23:+ FIX
  13    sample/README.txt:29:Copyright (c) 2006 FIX

とりあえずこのFIXというところをカスタマイズすればOKという親切ぶりです。 そしてさらに、次のようなRakeタスクが生成されます。

   1  $ rake -T
   2  (in /home/takiuchi/sample)
   3  rake announce         # Generate email announcement file and post to rubyforge.
   4  rake audit            # Run ZenTest against the package
   5  rake check_manifest   # Verify the manifest
   6  rake clean            # Clean up all the extras
   7  rake clobber_docs     # Remove rdoc products
   8  rake clobber_package  # Remove package products
   9  rake debug_gem        # Show information about the gem.
  10  rake default          # Run the default tasks
  11  rake docs             # Build the docs HTML Files
  12  rake email            # Generate email announcement file.
  13  rake install          # Install the package. Uses PREFIX and RUBYLIB
  14  rake install_gem      # Install the package as a gem
  15  rake multi            # Run the test suite using multiruby
  16  rake package          # Build all the packages
  17  rake post_news        # Post announcement to rubyforge.
  18  rake publish_docs     # Publish RDoc to RubyForge
  19  rake redocs           # Force a rebuild of the RDOC files
  20  rake release          # Package and upload the release to rubyforge.
  21  rake repackage        # Force a rebuild of the package files
  22  rake ridocs           # Generate ri locally for testing
  23  rake test             # Run the test suite. Use FILTER to add to the command line.
  24  rake uninstall        # Uninstall the package.

なんとも魅力的な名前のタスク達ではないでしょうか。 rakeコマンドを打つだけでRubyForge上でのいろんな作業が出来てしまいそうです。

そのほか細かいところは同じなので、secondlifeさんの記事をご参照ください。

posted by Png genki on Wed 21 Nov 2007 at 12:14

LiveConsole

昔、Rails勉強会の懇親会で yuguiさん と話した、走り続けるプログラムの事を思い出した。

  • 起動や停止するという概念が無いプログラム
  • 自己複製による並列処理
  • 蓄積したバグによる老化と死、世代交代

そして、それを記述するための言語。

継承、遺伝、進化。

posted by Png genki on Wed 21 Nov 2007 at 11:25